今月の報告

令和2年 10月に思う事
【真夜中の電話】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

慌ただしく過ぎた9月議会でしたが令和2年度一般会計補正予算などの33案件を全て委員会可決し、本会議にて承認される事となりました。この間1カ月集中して取り組みますので、他の事が全て放置される事になります。

しかし、議会中のある日、夜中の2時に私の携帯の電話の呼び出し音が鳴りました。

近くに住む87才と82才のご夫婦の奥様からでした。ご主人が、就寝中にトイレに立ち転倒して、出血していると……

駆け付けて迷わず救急車を呼び、そのまま奈良市立病院の救急会外来へ搬送されました。真夜中の担当医は内科担当でしたが手際よく手の甲の縫合を非常に手際よく行ってくださいました。

問題はここからです。

今 こんな風に暮らされている方がどれだけ多くいらっしゃることでしょう。高齢者だけの世帯、独居の世帯、母子・父子だけの世帯、地域と繋がらず、自ら孤立を選ぶ暮らしをしている方も多くいます。

日本の家制度の形が大きく変わり、今 暮らしを構成する住民自治さえ、変えて行こうと行政は市民へ働きかけています。

確かに自分達の街は自分達の街で守る……の考えは理解出来るのですが、現実はその担い手さえ、一人の方が何役も責任を預かり、年齢も高い方が歯を食いしばって仕事をこなしています。

今 奈良市では地域自治協議会という新しい協議会を地域で立ち上げていただき、予算を協議会へ渡して、自分たちで使い方を考え、更に仕組みを作って地域を自分達で守るという方向へ動き始めました。

先のご夫婦のようなケースでも、地域で病院の付き添い、買い物支援、見守り等地域で仕組みを作り有料で助け合う等、してもかまわないと言う事です。

この間、奥様は一人で乗り切り、ご主人もなんとか回復に至りましたが、かなりの無理をされたので、今度は奥様が体調を崩し病院に通われる事となりました。

介護保険は、暮らしを支える保険というよりも介護が必要になってから利用する保険であり、なんとか健康に留意して暮らせている世帯が利用できる保険ではありません。

各地域で、地域自治協議会の仕組み作りが始まりましたが、私もしっかり勉強して地域を支える一助となっていきたいと思っています。

秋が深まり、冷え込む日が多くなりました。体調管理に気をつけてお過ごしください。

奈良市議会
鍵田美智子

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る