今月の報告

令和元年 12月に思う事
【末期症状の現れ】

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 今年の出生数がまた減少しました。
 このままいけば2019年は30年ぶりの大幅減となる可能性が高いのだとか……

ローマ教皇が今回日本を訪れたテーマに「すべてのいのちを守るため」を掲げて来日されましたが、核なき世界からもう一歩前へ進み、「後に生まれる人々にどの様な世界を残したいか」という問いを残して行かれています。

 その答えは、それぞれが暮らしの中で導き出すものであり、大きな問いかけの中での年の瀬を迎えました。

 奈良市では市庁舎の耐震工事に続き、児童相談所の設置に関して問題が大きくなってきています。

 マスコミを入れるとセンセーショナルな問題へと発展しがちですが、中身はとてもシンプルな話でありました。県立病院跡地を活用して住民の意見を聞きながら、医療・介護・子育て・その他の街づくりを県市が連携して作って行こうという計画です。

 その中の事業の一つに児童相談所の設置がありますが、街づくりの全体構想の計画が奈良市として示せていない事、奈良市側の設置が令和3年に期限を決めている事、沢山の行き違いを重ねて、奈良市が単独で場所を探し、建築に着手する考えを示されたので12月議会で本格審議が始まるということです。

 担当課の職員からは切実な奈良市の状況や虐待相談・孤立している過程などをお聞きしました。それならば、なおさら県との関係修復や協力関係が危うい今の状況は、リスクが高く、奈良市だけでの前のめり的な計画に、危惧をしているのは私だけではありません。

 他にも大切な計画がたなざらしにされたまま、職員が業務の合間に作っていかなければならない基本計画が数点あります。

 施設の長寿命化計画や環境基本計画、災害廃棄物処理計画も数年、未着手のまま、ほったらかしで今に至ります。全て暮らしに直結した基本計画で何か事が起きた時は市民生活がマヒするものばかりです。

 予算の優先順位をつけて早急に着手していかなければなりませんが、責任ある方は観光関連予算にはお手盛りで、コツコツ積み上げていかなければならない計画や事業には、後ろ向きの姿勢を見せられます。

 この数年 その状況が続いています。

 12月議会は、そんな現状を白日の下にさらして市民の皆様の考えをお聞かせいただけたらと思っています。

 そんなことを考えながら年の瀬を迎えました。 これから年末までお忙しい日々をお過ごしと思いますが 皆様、健康に留意して良い年末をお迎えください。

奈良市議会
鍵田美智子

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