6月に入り雨の日が多くなり自然の恵みとは感じながらも 昨年の自然災害の大きさが脳裏によみがえります。
奈良市は世界遺産の奈良奥山から春日山原始林と緑に囲まれた都市として類まれな地形を有しています。 大和青柿国定公園・春日山原始林・矢田丘陵と緑の山並みを受け継ぎながらこれまで自然遺産を受け継いできましたが、その森が今どんどん壊れて行っています。
普段目にする森は遠目に見れば緑豊かな形で目に入っていますが、実は下草(木の赤ちゃん)が生まれて来ず、生まれてきてもエサのない動物達に直ぐに食べられてしまっています。 この動物達に罪があるとは言えません。
下草が生まれてこないのも適正管理をせずに 森を育てる事が出来なかった日本の林業の衰退も原因の一つだからです。 そこに なら枯れを誘因する虫たちも現れ、動物と自然、自然と人間、これまでの自然の仕組みに大きく狂いが生じました。
6月に入り市議会では補正予算案が提出され審議が始まります。その中で森林環境譲与税の財源に基づく予算案が出てきています。皆様の税を使ってどの様に奈良市の森を守っていくのか?審議をしてまいります。
豊かな自然に癒されながら暮らせる事が当たり前だったこれまでを 一人一人が真剣に見直す時代に入り、当たり前は当たり前じゃない この事を肝に命じながら職責を果たしていきたいと思っています。
これからしばらく過ごしにくい日が続く季節となりましたが、温かいお湯に入り どうぞ一日の疲れをしっかり取りながら、毎日をお過ごしください。
奈良市議会
鍵田美智子