青く晴れ渡る快晴に恵まれたゴールデンウイークでした。連休の初日は 私も娘たちと共に短い旅行へ行き、旅人として過ごしましたが、
今、日本では訪日外国人客が2869万人と過去最多を更新しています。
主要な産業を観光消費に頼る奈良市は、国際観光都市としてインバウンド事業にも力を入れてきました。委員長として最後となる4月の市民環境委員会でも取り上げさせていただきましたが、観光施策の切り口からモバイクという自転車交通の民間事業に奈良市が協力をしたのも新しい所です。
スマホで施錠を解除し、颯爽と奈良の街を駆け抜ける事は、とても気持ちの良い体験だと思います。初めて訪れた街で新しい事に触れ、自分で体験する事は長く記憶の中にとどまり、もう一度訪れたくなる街の所以にもなっていきます。
私自身が訪れた地方都市では、萩・津和野・会津若松・東北等、そこに訪れなければ触れる事の出来ない風や空気など、本物の暮らしを感じた体験が今でも記憶の底に暖かく眠っています。
今 奈良市が目指している観光施策は薄っぺらな、どこの街に行っても変わらない金太郎飴のようなどこを切っても変わらない街になってはいないでしょうか?それを物語るように奈良市の観光は通過型であり、宿泊される観光客は訪れる方の約2割、「インスタ映え」のする派手な看板と食事があれば、夕方になれば観光客の姿が見えなくなっている現実があります。
私自身が気になっている事は、ここは私達が先の方々から受け継いだ土地や文化や歴史が詰まった街であると言うことです。ここで暮らし、そして生を終え、また次に繋げて行かなければならない暮らしの街だということです。
観光施策は、住んでいる私達の視点がどこかに追いやられていると感じているのは私だけでしょうか?
本質的な事は いつだって、とても シンプルです。
行ってみたくなる街は、暮らしてみたくなる街で
暮らしてみたくなる街は、緑豊かな街
緑豊かな街は きっと誰にも優しい街
そんな街を目指してこそ、住む人に優しい街、
訪れたくなる街になるのだと思います。
鍵田美智子