今月の報告

平成28年 3月に思う事
【テーマは教育】

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3月1日  
思わぬ小雪が舞う中、奈良市立の唯一の高校である一条高校の卒業式がありました。
式次第に載っていた 仰げば尊しの歌詞に目が吸い寄せられて……
 
            仰 げ ば 尊 し
1.仰げば尊し わが師の恩      2.朝夕慣れにし 学びの窓
  教えの庭にも はや幾とせ       蛍の灯  積む白雪
  思へばいと疾し この年月       忘るる間ぞなき 行く年月
  今こそ分かれ目 いざさらば      今こそ別れめ  いざさらば

懐かしさと共に 歌詞の美しさや響きが 年を経たことにより 違った感覚を覚え、
年齢と共に移ろう感性にも変化がある事を知りました。
昭和30年代以前に育った人なら、少なくとも1度や2度口にした記憶がある曲ですが、今もこんな昭和の伝統を守る学校や生徒たちに、嬉しくなりました。
   
卒業証書を頂いて、目の前を通り過ぎる 生徒の横顔を見ながら、心の中で「頑張って」「卒業おめでとう」って声をかけていました。
 
3月の定例会が始まりました。

私自身は3月議会の、予算特別委員会、新斎苑建設特別委員会も外れる事になりましたが、一般質問の機会を頂きましたので、そこでしっかりと仕事をさせていただきます。
平成28年度の予算編成は、当初の予想通り厳しいものとなっており、その中でも市長は教育環境の充実・子育て環境の充実・安全、安心に暮らせる街づくりに重点を置くとの予算方針を示されましたが、現実にはかなりの矛盾が見えており、そのことに対しての質疑をしなければならないと思っています。
 
折しもテーマは、今日行かせて頂いた『一条高校の人事』についてです。そして、奈良市の根幹に関わる『教育』についての考え方です。
 
今、奈良市は少子高齢化の中で幼保再編を行っていますが、同じように小中学校でも学校規模適正化に基づいて、再編が進められ 幼小中の連携や、一貫教育も始まったばかりです。パイロット校として先頭を走る学校には、良い評価を頂いているようですが、学校は地域の中にあり、それぞれの事情や背景がある事で、教育の中身を全て揃える事は難しい一面があります。そのなかで、奈良市は約10年の助走をつけて、平成27年度から小中連携の取り組みを始めるなど、具体的な教育改革に着手しました。
 
子供達が、その中で辛い思いや戸惑いを持ち逆に学校に行きにくくなってしまった生徒が出てきていないか?毎日、そんな心配をしています。朝、信号に立つ中で顔を上げずに目も合わさずに電信柱に隠れるようにして通学する子ども達が幾人かいますが、胸が痛くなる思いで見送ります。

学校の先生たちは、そんな生徒を前にしてその向こうにいる家庭と何度も話し合う日々を過ごされています。

確かに先生の質の低下が懸念されていますが、教育は、生まれながらに保障されて要る子どもの権利です。子ども達が等しく同じ水準の教育を受けられるようにと思います。そんなあたりまえのことが保障されなくなった今の時代にしっかりと言うべき人間が言わなければと思っています。

教育でも、子育てでも、人の温もりをしっかり伝えながら育てなければなりませんが、その温もりを伝えられるような質疑を心がけます。
                        
奈良市議会
鍵田美智子

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