気がつけば、平成27年の師走を迎え、12月だけは、忠兵衛と共に過ごしたい。 せめて一日一日を想いながら過ごしたいと考えながら、今月の16日で、4年の月日が経ちます。
人は誰でも、心に深い傷を抱える事があります。 癒すのには長い時間が必要ですし、かさぶたが出来て治ったと思っても、それは錯覚だったと後になって気づいたりもします。
生きる事 生き抜く事 それが僕らの仕事
作家 野本三吉
とてもシンプルですが、これ以外に方法は見つかりません。
先月起きたテロのせいで厳戒中のパリでは、COP21が開幕しました。 196の国と地域の代表が出席し、地球温暖化対策の新枠組み合意を目指す会議が始まります。 奈良市でも、第4次総合計画の後期基本計画の審議が終了し、12月の定例会の初日に上程をされ、ようやく採決の運びとなりました。 所属する、市民環境委員会でも市の行財政改革の重点取り組み項目(平成27~29年度)に 掲げられた「家庭ごみ有料化」に批判が続出しました。
私も委員として発言をしました。
市長は何故、行政施策に対し頭を下げて市民に理解を求める、丁寧な説明を率先してされないのか、疑問に感じています。
平成21年3月の市清掃業務審議会で有料化が答申されましたが、ごみの減量を目指しつつ、有料化への一定理解を求める努力をたゆまず続け、計画に移す、その手法がとれない事を大変遺憾に感じています。私は委員会で、【ゴミの排出量が頭打ちになり、削減量が伸び悩んでいますが、ここで有料化による痛みと意識改革で一層の削減に取り組もうというのでは、市民理解が得られない】と、奈良市には申し上げました。
申し上げましたが、私達市民側、受益者側にも責任があります。ゴミは、記名制にでもしない限り、自分の出したごみに対し責任感は生まれません。でも、果たしてそうでしょうか?
責任はあります。一人一人にあります。
その責任感を持てない限り、パリまで一国の宰相が出かけて 地球温暖化や、温室効果ガス排出削減の為の話し合いをしても、守るべき努力をする私達にその意識がなければ、何のための話し合いか?ということです。
奈良市でも、平成21年度から、レジ袋の無料配布中止、3R運動等、ゴミ排出量の削減の為の運動を市民の皆様や関係団体の力を合わせて行ってきました。しかし、残念な事に 家庭系ごみの排出量は削減に向けて伸び悩む結果となっています。
これから、少子化で人口減少社会を迎えていくなかで、行政はその対策に追われている所ですが、クリーンセンター建設計画だけは今までどおりの規模で予算をかけて作らなければいけないのであれば、矛盾が生じる事にならないでしょうか。
COP21は、各国の様々な事情を浮き彫りにしながら、合意内容に変化を持たせ難しい協議をしていますが、先進国である日本の責任論は、奈良市に住む私達にも当てはまる責任であり、この地球に住む私達が、日本を、そして奈良市を きちんと住みやすくして未来の子供達へ渡していく事は、大人としての責務であります。
奈良市議会の12月定例会も始まり、補正予算の審議も始まっています。私自身も、自分の果たすべき責任を自覚しながら、人としてもしっかり生きていきたいと思います。
奈良市議会議員
鍵田美智子
今月の報告