今月の報告

平成27年 10月に思う事
【疑惑の什器委託費】

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朝夕すっかり涼しくなり、奈良は秋らしく衣替えをしました。
8月下旬の9月定例会内示会に始まり およそ1か月 9月定例会の議案審議や平成26年度の決算審査に全精力を傾けて過ごしてきましたので、あっという間の 一ケ月でした。
 
定例会では、一般質問、決算審査特別委員会では会派を代表して市長への総括質疑をさせて頂き、その責任は大変重いものが有りました。
 
奈良市議会議員という非常に重い責任を皆様から負託いただいている職業ではありますが、私自身は引っ込み思案で、積極的に前に出て何かを発言したいと思う性格ではありません。
それでは、何故 この職業に就きたいかと考えた時、夫であった忠兵衛の想いに根差す【政治は人の道を盛んにする為にあるべき】の理念を大切にしたいと思ったからでした。
 
今も、毎日思います。
私に何が出来るのだろう?
何をしなければならないのだろう?って……
責任を負っている限り、その責任は果たさなきゃって……
その思いだけの1か月でした。

ならまちセンター改修事業では、各社の新聞報道もあり、私にも市民の皆様からのメールが寄せられ、関心の高さも感じていました。
最初は、平成27年3月定例会に提出された平成27年度予算議案及び歳出予算説明調書を読み込んでいくうちに あれ?って思う事が出てきたことからでした。
 
この、事業は確かに議会で議決をしましたが、今、問題にしている什器製作委託事業費は工事請負費から予算を流用する事で、市長は補正予算を組むことなく予算執行し、議会を素通りしています。
 
950万円は決して少ない金額ではありません。
市民の皆様の血税です。

総額でおよそ5000万円の税金を使って、ならまちセンターの企画展示コーナーという市民の皆様の活動の場を奪ったことは大変罪深いことだと思います。
 
そして、この事業の陰に、真摯にならまちの為、奈良市民の為に食を通して賑わいと交流の場を生み出し貢献して行きたいと考えておられた民間の事業者が、ならまち広場前から追い出されました。
設備投資をされてから1年半という短い期間です。
この行為が許されるなら、公共の使命は、何をもって為されるのか……
根本的にその使命が揺らぐ大きな事だと感じています。
 
議会には、当初、ならまちセンター改修事業は、雨漏り改修工事と老朽化に対する工事との説明で、目的の一つとして、ならまちの賑わいを創出し、上質の空間を生み出す為に…との市長の説明がありました。
 
9月までおよそ半年、仲川市長とは、何度も質疑をしましたが、決して市民の側に立った、考えを聞かせていただくことは出来ませんでした。
 
ならまちセンターは、連絡所、図書館、市民ホール、等の様々な役割を持つ複合施設であり、市民の皆様にとって愛され、利用しやすい施設であることが求められています。
 
多額の予算を使っても、雨漏りが起きる恐れがあり、図書館に来られる方々の給水方法や、利便性が向上されていない現状、また市民ホールの避難経路上の飲食施設の厨房設置など、更に問題が複雑化したことに対し、奈良市の責任、仲川市長の責任は逃れられるものではないと考えています。
 
劇場型の議会質疑は、私の本意ではありませんが、学芸会型の質疑も良いものではありません。契約の在り方や、積算根拠、業者との関係に対し、質疑を重ねていますが、いまだに疑念が拭えない事で、今後も引き続き質問をしていかなければなりません。
 
日々、悩みながらではありますが、皆様の思いを背負っていることを忘れず、責任ある発言をしたいと考えています。

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