春 4月 奈良まちの中心部に「奈良まちにぎわいの家」が開館をしました。
大正時代に美術商の家として、建てられ現在の所有者から奈良市が3年前に買い取りました。
地元の要望もありましたが、歴史的建築物、町並み保全、観光振興等の様々な思惑もあったようです。
用地建物所得 9156万円
修繕費他 約9000万円 合わせて1億8000万円が投入されました。
財源は、社会資本整備交付金を使用していますので、使用用途が限られていきます。 具体的に言えば、商売が出来ない等です。
また、指定管理者制度で事業者を募集しましたので、 3つの団体が運営に関わっていきます。
指定管理料 1625万円(人件費 維持管理)が奈良市からは、団体へ支払われます。
また、指定管理者制度は自主事業と本来事業と2つの運営方法で行い、やはり収益を上げていくことは、出来ません。
以上が、簡単な奈良町にぎわいの家の概要ですが、奈良町の景観や建物の保存を考えていく上で、様々な立場からの考えがあり、画一的に発言は出来ませんが、私は観光振興とは少し離して考えていかなければ いけないのではないかと感じています。現市長は、観光事業と奈良町に対しては、思い入れの強いように見受けられますが、今 この街に住み暮している方々の住みやすさ、暮らしやすさ そして想いを大切に感じて街を作る事が第一義だと考えるなら、観光に特化していく奈良町の在り方は違う方向を向いているのではないかと感じています。
先ず 暮していく街づくりを大切に形を作らないと 未来永劫 税金が投入されるハコモノを作り出したに他なりません。
奈良市を形作る時、高さ規制の問題、広告看板の規制の仕方、街路樹の伐採方法、様々に市民の声や思いを反映させる事により、まだまだ暮らしやすさのグレードが上がる余地があります。
現市長は、若者が住みたくなる街 とか 観光客に来ていただけるような街が念頭にあるようですが、私は長い歴史を育んできた人を大切にする街づくりに重きを置いて欲しいと考えます。