今月の報告

平成26年 9月に思う事

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始めに
広島市北部土砂災害で、尊い命を失われた犠牲者の方々また被災された関係者の方々に心からのお見舞いと哀悼の意を申しあげたいと思います。

 

奈良市でも8月は台風11号に直撃され、初めての避難所開設や避難勧告が発表される事態となりました。幸いにして人的被害や大きな被害が出る事はありませんでしたが、私達にとって大きな教訓となった事は事実であります。

 

危機管理室はその後直ぐに検証に入りましたが、やはり時間的な判断の仕方、人の動き等多くの問題点が浮かび上がってきました。どこの地域でも大きな震災や災害に備えるために自治連合会と並行して自主防災組織を地域に持っていますが、その組織が残念ながらバラつきがあり機能した所の差異が見られたのです。奈良市の考えでは、避難準備情報を出した段階で要援護者の方々へ何らかのアクションを自主防災で起こしていただけるものと思っていたようですが、実際は、この要援護者の名簿さえ活用していた防災組織は少なかったと想定されます。
私が議員にならせて頂き1番最初に重く感じたのが、もしもの時の危機管理をどの様にしていけばいいのか?
皆様の命や財産を守るお手伝いをどの様にして行けば良いのか?
其のことを昨年の9月に思いました。

 

あれから1年が経ち、奈良市の危機管理を把握しお知らせするように努めてはいますが、現在の危機管理体制は「自分の命は自分で守る」と変わり、何かが起きても市は直ぐに助けには行けませんよとはっきり仰っています。 初めて聞いたときは驚きましたが、確かに事が起こった時に行政や消防が直ぐに助けに来ることはなく、周りの方々と助け合うことを第一に考えないと大災害には備えられません。

 

広島の土砂災害にも混乱された中で申し訳なかったのですが、安佐南区まで視察に行かせて頂きました。山肌はオレンジに裂け、土砂はJR可部線まで流れ着き、川は土砂だまりで茶色く濁りその中を川の橋の下まで土砂をさらえる県警や消防の方々がいらっしゃいました。現地を見た時に、まず感じたのがこれだけもろい地質で何故開発許可を出し、安全対策を図るための規制をどこまで図っていたのか?と言う事を疑問に思いました。

線路沿いは昭和初期に建てられたような古い家が立ち並びその上の細い道を上がった山肌にたくさんの新しい新興住宅や集合住宅が立っていて、多くの住宅が被災していました。 新しく開発された場所は地盤、水脈、治水を調べてなおかつ歴史的な土地の履歴を きちんと把握すべきだと思いました。

南海トラフ地震や昨今の降雨の状況、また自治体の安全管理の体制等何をとっても 安心と思えるような事はありません。

大切な人を守り自分自身の命を守るためには、まず自分の周りを見渡し何が危険で何が必要であるか、安全確認と危険個所の再認識をすぐに行ってください。
それが尊い命の犠牲を出す度に私達がしなければいけない事です。

 

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