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知らなかった施設

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奈良市養護老人ホームが古市町にあります。皆様には、和楽園と施設の名称でお知らせした方が分かりやすいかもしれません。

昭和恐慌が日本に起きて、貧困高齢者が奈良に溢れて助ける為に民生委員の方々が浄財を募り建てられた施設です。

その名残りがあるので、運営が奈良市から民間事業者になっても評議員は民生委員の方が名を連ねておられます。  

4月から改正された新しい支援新制度では、特別養護老人ホームの入所資格は要介護3からの認定がないと入れなくなり、遠方や不便な場所にある施設は定員割れに近い数字の待機者数になってきています。

そんな中、この養護老人ホームは、奈良市の措置により入所対象者となり、生活保護や身寄りのない方を最後のセーフティネットとして受け入れていく施設でした。施設関係者に説明を受けている後ろには、祭壇があり 亡くなられた方の遺骨や位牌が安置されています。

  

  

  

  

  

入居者が過ごすホールには7日ごとの忌日の案内がされており、皆様で最後まで過ごし、ここから旅立たれていった入居者様がいらしたのだとまざまざと知りました。

中には、引き取り手のいない仏様もおられるようでしたが、最終的な手続きは、どの様になるのか、行政に関わる人間として、キチンと知っておかなければいけないと感じました。

奈良市にたった一つしかない施設で、果たして この1施設で現状は足りているのか?収容を断るような場面はないのか?色々な事が気にかかりました。

折しも 霊柩車が施設の正面玄関に横付けされ、お寺様、職員や関係者が見送りに出られていて、尊い人生の最後を見送る場所でもある事を知りました。

見送られた玄関が、裏口でも、横でもなく、入って来られた玄関から見送られている皆様の姿勢に頭が下がる思いがしました。

きっと長い人生を生き抜いて来られたであろう、その方の最後の時に出会えて、勉強させていただき感謝を申し上げ、ご冥福をお祈りしたいと思います。

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