今月の報告

奈良市議会 平成26年度 予算決算質疑報告

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本年度予算1300 億の予算案の中で財政収支不足は32億円余りあり、厳しい予算編成が行われました。その中でも次の新規事業が重点施策として盛り込まれました。
 

  • 観光事業・・・奈良町にぎわい構想(7380万)・ 奈良町区域内施設改修(1億9000万)他
  • 東部地域振興・・施設整備(4600万)他
  • 若者支援策・・・・起業支援(5180万)
  • 質の高い公教育・・学校給食(中学校給食 9億円余り)・ 少人数学級(4僚5千万)他
  • 子育て支援策・・・保育土増員(3700万)・ 子育て世帯空き家改修(2600万)

昨年、仲川市長は、執行留保事業の禁じ手を使いながら不足部分をやりくりし、また土地売却収入を当て込みながら予算執行を繰り返されるなど、予算編成時の見込み通りに執行がされませんでした。

今年も旧右京幼稚園など3件の土地売却見込み額を盛り込んだ予算編成となっています。加えて、歳出削減に当たっては

  1. 職員の給与カット(3億5300万)
  2. 超過勤務手当の見直し(1億円)
  3. 再任用制度の変更(1億円)

合計で5億5300万円もの人件費削減が見込まれています。

土地売却益を見込んでの予算編成であっても良いものか、どうか?
市職員の方々は、10年に渡り給与がカットされ、昇級がされていない等、問題ではないかと思われるものに対して質疑を行いました。

右京幼稚園の事
(右京幼稚園、休日夜間診療所、古市分譲宅地5 筆、合計6 億2300万円)

※右京幼稚園の売却益を歳入予定しています。

平城プールの閉鎖に伴い跡地利用を一体として公園整備を行う考え方で、地元自治連合会との協議で売却のあかつきには、ふれあい会館の増設と同時に、地元住民の憩いの場といて活用して行く事を想定しています。

クリーンセンター建設事業の重点施策の中で
般若寺交差点付近の道路改良工事の予算請求として380 万円の概算請求がありました。

※移転候補地の地元同意が得られていない中で、地質調査や測量等のクリーンセンター
建設事業計画に5473万円の予算をつけ、その中でも般若寺交差点付近の道酪改良に380万の経費をつけようとなさいました。

この380万は、本来クリーンセンター建設構備の予算ではなく東部地域生活道路の渋滞緩和策として計上すべき予算で、県道としての整備であれば県との協議があって初めて予算計上できる予算になります。
県との協議もしていない中で、380万もの予算をクリーンセンターに名目上含ませていく手法は、施設の移転建設の既成事実だけを作っていきたいだけの予算錆求になっていました。

奈良市ポイントカード制度
老春手帳優遇サーピスの変更(予算2000万)

奈良市の入浴扶助のこれまでの「自己負担100円で月15回まで入浴」からいきなり70歳以上の市民に、月1回無料で残りはボランティア活動によるポイント付与方式を促進するやり方を提案されました。

しかし、最終的に緩やかな制度変更をしていく事で、入浴券を15枚→ 10枚→5枚→ O枚まで減らし、積極的な社会参加や地減交流の促進をはかり高齢者支援の見直しを行いました。

奈良市予算決算意見

初めての平成26年度一般会計予算案をはじめとする重要諸案件を審議し、新年度予算に対しての意見を一般質問でも述べさせて頂く機会を頂きました。
市民の皆様、支援者の皆様冒頭より御礼を申し上げます。

本年度の予算概要で、歳入の主なものは個人市民税となりますが、前年度と比べましでも2億3000万減となり企業収益の回復はありましたが、市税金体としては523億となりおよそ1%の増となりました。

財政には
使い道の定められない・・・・一般会計
水道事業、病院事業等決まった予算・・特別会計

2種類の予算があります。

質疑は主に、この一般会計の予算の使い道に対しで審議がされました。

この数年の経済不況のおかげで、市民税も大きく落ち込み加えて生活困窮者の支援で扶助費が膨らんでおりましたから、仲川市長は歳出見直しを何年もかけて実行されておられます。
徹底したコストカット、事務作業の効率化、慣例にとらわれない施策の見直し等、果敢に取り組んでこられました。その功罪が随所にみられるようになりました。

職員の皆様はもう何年も昇級がない中、働かれておられますが、民間企業も同様の中での事もあり、また病気療養される方の増加等。奈良市だけに特化した事ではないた社会
情勢が見受けられます。また少子高齢化の中、社会構造の多様化に伴い、全ての事業に対して、奈良市も構造の見直しに迫られる事になりました。

 

  1. 幼保一元化に伴い 統廃合する幼稚園、保育所
  2. 高齢者事業サービスの見直し
  3. 大規模災害に対する危機管理体制の見直し
  4. 公共施設に対する老朽化対策

少ない予算の中で、必要に迫られている事業が数々あります。加えて都市部の自治体は「2025年問題」に言われるところの団塊世代の高齢化による歳入の減少と高齢者福祉等の急増に直面するために増々経営は厳しくなります。避けがたい歳出拡大要因に直面している現実を見ると、単年度的な予算概要だけではなく、少子高齢化や人口減少に見合った将来的な歳入歳出の見通しデータを市民の皆様や議会に提示していただき、徹底した論議をしていく必要性があると考えます。

加えて必要な事は、市民の皆織に情報開示を常に行い、心構えをして頂くことが最も大切な事だと感じました。消費税も8%となり、厳しい話ばかりとなりますが現実から目を背けるのではなく直視しながら、

今出来る事
今しなければいけない事
一緒に取り組んでいければと思っています。

今回私は予算質疑に対して全て承認させていただきました。
一般質問の中で、障害者雇用に対しての要望はさせていただきましたが、予算案全般に対しては丸呑みをした形です。議会人として市長の案に対して反対の姿勢を取るので有れば反対意見を述べ、具体的な修正案を待って市長に対峙する必要性が有ります。一部の党ではこのような姿勢で臨まれる党もありましたが、私の所属する会派は全て承認させて頂きました。修正案を出しても否決されれば、形に残す事は出来ませんし、それでも態度表明をする事は大切な事でもあります。

しかし、予算案に賛成するのに反対意見や賛成意見をつけて表明をしていく事を潔く思わなかった自分がいました。皆様の税金で頂いている自分の職務責任に対して初めてグレーの部分の存在を知った3月議会でした。
本来なら御一人御一人の所へご報告に行きたいところですが、勝手をします所をお許しください。

平成26年3月末日
奈良市議会議員
鍵由美智子

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